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電柱広告の誕生
明治23年5月28日 東京都「麹町区飯田町2丁目」と「麹町区麹町通」の電柱に当時の警視庁から、
国内で初めて広告掲出許可が出され電柱広告事業を開始した日が「電柱広告の日」です。
国内初の電柱広告誕生は、電気事業が本格化なるに連れ、街に建てられた電柱の出現と国民の新しい生活様式の変化により、新しく売り出されていく商品の広告需要が重なり、電柱広告はその利用価値が見出されていった。
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明治34年に登場した
三角型三面ガラス入り行灯型広告 -
明治36年頃の電柱塗広告
地上高45cm
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電柱塗広告の
制作風景
明治〜大正
- 明治23年5月28日
- 警視庁から東京麹町の通りに日本で初めて電柱への広告掲出が許可された。
- 明治23年6月
- 大阪で電柱広告の募集広告が新聞に掲載された。
- 明治34年
- 警視庁の指示もあり、「三角形三面ガラス行燈型」で夜間の安全を確保する電球内照型の広告が登場
- 明治36年
- 木製の電柱に直接ペンキで書いた「電柱塗広告」を開発
- 明治40年代
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- 大手企業の広告掲出が増加(ミツワ石鹸、森下仁丹、ライオン歯磨、花王石鹼、書籍では實業之日本、婦人世界)
- 大阪、名古屋でも本格的な電柱広告事業が進み、全国に普及する足掛かりになって行く。
- 大正5年
- 東京では交通量が増え、ガラス面行燈式電柱広告は危険とされ、袖広告はトタン板にペンキ塗装で上部に外照の電灯、直塗広告もトタン板の巻付け広告の仕様に改良された。
- 大正初期~昭和初期
- 関東地区では、電柱広告を取扱う会社が地域ごとに次々と創業されていった。
〜昭和30年代
- 昭和16年~
- 太平洋戦争に突入し、古鉄板までが武器弾薬用となり、袖広告は木枠のべニア板、巻広告はボール紙を使用する時期が続いた。
- 次第に事業への人材不足と資材不足、広告業 績不振続きにより、全国でも事業閉鎖される会社が増えていった。
- 昭和26年
- 広告の製作はペイント塗装からメラミン焼付塗装に改良が進み、耐久性、色調、光沢などの品質向上が図られた。
- 昭和31年
- 都市景観と調和するデザイン向上を目指した業界初の「第1回電柱広告意匠コンクール」が、10年に亘って毎年開催された。
- 昭和32年
- 巻付広告の下部に「町名番地表示」が始まった。現在の地域に貢献する公共表示の始まりである。
- 昭和36年
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- 袖広告は四隅をカットした八角形、巻広告は四隅を丸みの形状に改良し、規格は現在の大きさが登場する。
- 関東の電力柱広告の町名番地表示が、これまでのグレー色の四角から赤い楕円のデザインに変更となる。
- 昭和37年
- 広告の安全と美化の観点から、3年周期で取替える「広告取替制度」を導入する。
- 昭和38年
- 東京オリンピック開催に向けて、関係施設周辺道路の電柱広告を一斉に取替を行った。
- 昭和39年
- 関東の電力柱広告は、広告取付工事の安全性、効率化などの標準化を目的に「電柱広告工事取扱要綱」を制定した。
〜昭和60年代
- 昭和43年
- 地域の関係機関と連携して「学童注意表示」を小学校周辺に掲出
- 昭和45年
- 関東の電力柱広告の町名番地表示は、街並み景観を考慮したグリーン地の四角形に変更した。
- 昭和48年
- 関東の電力柱広告では、電柱広告の管理、料金、道路占用料、諸官庁申請などの業務を、正確な処理と効率化を目的にコンピュータ・システムを導入した。
- 昭和56年
- 電柱広告の新デザインシステム」を開発する。電柱広告デザインではこのシステム開発が大きなターニングポイントとなった。
- 昭和60年~
- 地域の景観や文化などの特性に調和した電柱広告デザインの開発を始める。
- 関電サービス㈱主催の第1回電柱広告デザインコンクールを開催し、電柱広告の魅力を発信した。
平成〜現在
- 平成3年
- 全国の電柱広告保有広告数が240万個となり、この年が電柱広告業界でピークの広告数となった。
- 平成8年
- 長野冬季オリンピック開催に向けて、競技開催周辺や海外からの観光客が訪れる観光施設周辺の電柱広告デザインを景観調和デザインの開発を実施する。
- 平成14年
- インターネットによる情報検索が拡大していく中で、電柱広告にもQRコードを表示して、情報の拡大を始める。
- 平成15年~17年
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- 東北地域で災害対策の一環として災害避難誘導看板の導入を開始する。
- 中国地域で地域貢献型(避難誘導・防犯)の販売を開始する。
- 平成21年
- 北陸地域で看板製作インクジェットプリンターを導入し効率化を図る。(北配電業)
- 平成23年
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- 中部地域で避難誘導に関する協定を締結し販売を開始する。
- 中国地域でJリーグ サンフレッチェ応援広告の販売を開始する。
- 平成26年
- 千葉県松戸市で地域貢献型広告(避難誘導)に関する協定を締結し販売を開始する。
- 平成27年
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- 北陸地域で看板製作インクジェットプリンターを導入し効率化を図る。(福電興業)
- 中国地域でプロ野球カープ応援広告の販売を開始し販売を開始する。
- 平成31年
- 関東地域で新電柱広告システム(ABIS)の運用を開始し、業務の効率化を図った。(東電タウンプランニング)
- 令和3年
- 関東地域の千葉県山武市で防災を目的にLED付き電柱広告の試験実施を行った。(東電タウンプランニング)
- 令和4年10月3日
- 電柱広告の掲出が初めて許可された5月28日を「電柱広告の日」として、一般社団法人日本記念日協会に認定登録した。